浮気調査過去事例

剥奪された家庭内の決定権

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【調査事例soi32】

依頼者:タイ在住の40代日本人女性(仮名Yさん)
対象者:タイ在住の40代日本人男性(仮名Kさん)

「一卵性親娘」という言葉は、すっかり定着したように思える。
娘が結婚した後も嫁いだ娘が気になるのか、頻繁に我が家へ出入りするようになり、
初めこそ遠慮している様子もうかがわれるが、娘の妊娠・
出産を期に母親はさらに娘の家庭介入を強めていく。

ある日の事、取引先の接待を終えて帰宅後、自分の部屋のベッドでうつらうつらした頃、妻が階段を駆け上がるように呼びに来た。
「お母さんが話があるから、降りてきて」
「勘弁してくれよ。疲れてるんだ、明日にしてくれ」
「だめよ、お母さんが呼んでるのよ」
疲れた体を無理やり起こし、階下に降りる。

「なんですか、お義母さん」
「そこに座ってください。毎日帰りが遅いけど、何してたんですか」
「仕事ですよ」
「毎日こんなに遅くなる仕事なんて、世の中にはありません。お酒を飲むのも仕事なんですか」
「お義母さんね。お義父さんは三交代制で会社のバスに乗って工場に出かけ、定時には必ず帰って来る大手企業に長年勤めて、それはそれで立派な事だと思います。しかし、一般的には、定時で帰れる職場の方が少ないんです。ましてや中小企業の営業管理職の場合は、ハウスメーカーや家主さんの接待もあれば、上司や部下との飲み会もあり、全てが大事な仕事なんです」
「私が、世間知らずだとでも言いたいのですか」
「そうではありません。お義母さんの知っている世界や経験した世界が、全てではないということですよ」
「こんなことが日常なら、娘を実家に連れて帰ります」
「そんなことも理解できない嫁でしたら、どうぞ連れて帰ってください」
「嫁入りで持ってきたものは、全て送ってください」
「わかりました。全部送ります」

疲れていたこともあり、売り言葉に買い言葉になってしまったが、
嫁の代わりにお義母さんが代弁したと思うと、嫁に対しても情けなくなるやら腹立たしいやらで、口を聞かなくなってしまった。
こうなると次第に育児から夫を遠ざけて、徐々に子供に関することは妻と義母で決めてしまい、夫は育児に全く口出しができないような状態に陥ってしまう。

退職を機に、「うっとうしい環境から離れたい、様々なしがらみから解放されたい」との思いもあり海外移住を決断した。
移住するにあたって、仕事のあてがあったわけでもなく、この地には友人と呼べる存在など一人もいない。
もちろん、ミミズが這ったようなタイ語などさっぱりわからない。
やっと本来の家族に戻ったと安堵し、独学ではあるが家族全員でタイ語の勉強を始めた頃は、楽しい時間でもあった。

移住後、3か月もすると「孫に会いたい」と海外移住した先にまで押しかけるようになり、やがては「孫と一緒に住みたいから」と年老いた夫婦でタイに移住し、定年退職しているお義父さんまで同居することになる。

家の中に居る時間が増えれば、義父母と一緒にいる時間も多くなり、夫にとって自分の家が、だんだん居づらい場所へと変化していく。

「家庭内の決定権は剥奪」され、妻の実家が支配している状態で、両親依存に何の疑問も持たずに、歓迎している妻の考え方は、夫にとって自分の家にもかかわらず、家庭の中でも孤立し、なんの発言権もなく居場所がない場所へと変貌して行く。

ビザの関係でやむなく会社を設立したものの、何を営むかは全く思い浮かばない中で、再び大きなストレスを抱えることになった。
会社設立後1年目はいいが、2年目には「実績がないとワークパミットが出ない」と会計士に脅され、考えに考えて起業することにした。
また、それを機に家族と同じコンドミニアムの中で、事務所を借りて別居生活が始まった。

一方、妻の方も
現在の生活がベストだとは思っていないのですが、両親と一緒に住めることは私の夢でした。
それによって夫との間に、溝ができていることは自覚していますが今更、両親と離れることはできません。
現状のままでは、外に女を作って出て行ってしまう可能性もあると心配しています。
夫の気持ちを顧みず、私の希望だけを優先してきたことは反省しています。

私自身は離婚の事は考えていませんが、夫の現状は近くにいても遠いので分かりません。
自分で調べることも考えましたが、両親と子供がいるので時間もありませんし、不器用な私には無理なので、三日間だけで良いので調査して下さい。

 

【事前調査】

① コンドミニアムの場所を確認
② 自己所有車の車種・ナンバーを確認
③ 対象者の写真を複数枚

【調査開始】1日目 天候:晴天

① 18:00 コンドミニアム前で調査開始
② 19:29 対象者ともう一人の初老男性が、コンドミニアムから出てきたので尾行を開始する。
二人はシーローに乗り、ソイを抜け日本村にある居酒屋に入店した。
相棒と二人で内偵調査を行う。
一番奥の座敷に座った二人の後ろに席を取った。パーテーションで仕切られているので、こちらの顔は見えない。
対象者が家庭内の愚痴を聞いてもらいながら、ビールを飲んでいる。

「どうや、最近は」
「相変わらずですよ。自分の家でありながら居場所がないんですから。
『貴方は外食が多いから、これからは家で食べる時だけ言ってください』ですよ。
先日なんか、家に帰る直前の19時過ぎに『今日は食べるよ』と連絡をしても『今頃言われても遅い』と言われ結局、一人外で食べて帰りましたよ。
色々な部分で言い訳がましくなりますが、夕方の連絡の機会を逃してしまうと、
たとえ家に早めに帰れそうな日も『どうせ夕飯がないから』と考えちゃって、
外に飲みに行く生活サイクルができてしまうんですよ」

「まぁまぁ、そう言いなさんな。状況も気持ちもわかる。せやけどお義父さんもお義母さんも、ええ人やがな。もう少し辛抱しい」
「昔と違って、二人とも年を取ったせいか、随分と丸くはなりましたけど基本的には、お義父さんの今までの生活が基準で、そうではない世界があるってことを理解しようとしないんです。かといって異国で、いざこざは起こしたくないものですから、同じコンドに住みながらも自然と自分の足が遠のいてしまうんです」

「わかる。。。せやけど、二人の年金で助かってた時期もあったやろ、そんなら少々のことは辛抱せにゃ」

「ですね、でもやっと軌道に乗って、両親の年金以上は稼げるようになりました」
「そうか、あんた、頑張ってるもんなぁ」
「いえいえ、まだまだですよ。家に居たくないもんですから、仕事に集中できてる部分はありますけどね」

この初老男性とは、家族ぐるみの付き合いの様で、全ての本音を語っているように思える。
ビールから焼酎に切り替え、愚痴りながらも笑いながら飲んでいる。

「ほな次、行こか。今日はあんたの奢りやで」
「いいですよ!」

③ 21:46 二人が店を出たので、バイクチームに尾行するように指示をする。
(依頼者へ途中報告)

二人は歩いて近所のカラオケに入った。しばらく、時間を潰してから内偵に入ることにした。
④ 22:05 内偵のため入店した。大きな店ではないので、二人の位置はすぐに判った。
二人はウィスキーボトルを入れ、両脇のホステスと共に飲んでいる。
対象者の隣には、背が高く、うりざね顔のすらっとした色白美人が座り、良い雰囲気で飲んでいる。
あまり近いと怪しまれるので、離れたソファに座ることにした。
ソファに腰かけると、チーママの合図で空いている女性がずらっと並ぶ。
それぞれナンバー札をつけているが、色が不揃いだ。
チーママに説明を求めると「赤いプレートの女性はショートのみ。紺色のプレートは朝まで、白色のプレートはオフできません」とのことである。迷わず白プレートの女性を指名して、座ってもらうことにした。
二人の様子では、結構顔なじみの様で、オーナーママとも親しく話をしている。
ボトルを入れ、相棒と飲み始める。
しばらく雑談をしながら飲み、さりげなく対象者について情報収集をする。
「あの背が高い男性はよく来るの?」
「ああ、Kさん?週に3~4回ってとこかしら。どうして?お知り合い?」
「いや、背が高くて目立つからね」
「Kさんは、飲み方が綺麗だし、話も面白いから女性には人気よ」
聞いていると上手なタイ語ではないが、飲み屋受けするタイ語の冗談で笑わせている。

⑤ 00:41 まもなく店を閉める時間の様なので、我々は先に店を出て待機することにした。

⑥ 00:55 二人が出てきた。ママさんと対象者たちと同席していた女性2人、それに会計の女性とキッチンのおばさんも一緒だ。
一行は歩いて、近くのオープンエアーのタイ料理店に到着した。
二つのテーブルをくっつけて、鍋をつつき始めた。
ホステスだけではなく、裏方さんとも分け隔てなく、積極的にコミュニケーションを取るから、女性達に人気なのだろうな。
⑦ 02:31 会計を済ませてお開きとなった。
⑧ 02:47 二人はタクシーでコンドミニアムに帰った。
部屋の明かりが消えたので、本日の調査終了。

1日目調査時間9時間

 

2日目 天候:快晴

① 18:00 前日同様、コンドミニアム前にて調査開始
② 18:39 対象者が出てきた。シーローでパクソイまで出て、そこからタクシーに乗り替えた。
③ 18:58 トンローのマッサージ店に入った。ここは駐車場が小さく満車なので、バイクチームをこの場に待機させ、乗用車は近くのホテル駐車場に止めてきた。
④ 19:40 店のオーナーらしき日本人男性と出てきた。
二人はタクシーに乗ったので、2台のバイクに分乗し後を追う。
⑤ 20:13 到着したのは、スクンビット22の居酒屋だ。
二人は小上がりの座席に座っていたので、背中を見せるように相棒とカウンターに座る。
自分はこの店のオーナーママとは昔からの顔なじみで、ママさんがキャッシャーから出て挨拶に来た。
「ご無沙汰してます」
「Cさん、しばらく顔を見なかったけど、元気ですか?Hさんも」
「お陰様で、ママは相変わらず元気そうですね」
生ビールを一気に飲み干す。
「この時間でも外は暑いでしょ」
「この暑さは異常ですね」
接客居酒屋ともいえるこの店の女性従業員が早速、ビールをせがみに来る。
4人の女性にビールを注ぎながらも、背中の神経を集中させて様子をうかがう。

同じように、違う女性スタッフにビールを注いぎながら、対象者が何か一言二言、話すと女性スタッフは大笑いしている。
たしかに、女慣れというか場離れしているようで、盛り上げ方を知っている。
しばらくすると、対象者の携帯が鳴った。
聞き耳を立てると、電話の相手はタイ人の様だ。
「ああ、わかった。後から行くよ。ママにさんもその旨、伝えといてね」

この対象者は、40歳になったばかりにもかかわらず、何事にもスマートで家族持ちの特有の所帯じみた雰囲気は感じられない。今まで見てきた駐在員とは雰囲気が、全く異なり日本でも、かなり遊んできたことが伺える。
⑥ 21:50 二人は店を出てタクシーに乗ったが、我々はスルーすることにした。
バイクチームに尾行を任せる。
(依頼者へ途中報告)

⑦ 22:16 バイクチームの報告では、昨日のカラオケ店に入ったということで、タクシーを呼んでもらい向かうことにした。
⑧ 22:40 昨夜指名した女性は、違う席で接客していたので別の女性を選んだ。
対象者は昨夜と同じ女性を同席させている。昨夜と違うのは、飲んでいる相手とその男性の同席する女性だけ。
おそらく先ほど対象者に電話してきたのはこの女性だろう。
しばらくして団体客が帰った。
すると、団体客についていた女性達が対象者の席に流れ、それを歓迎するようにママさん、裏方さんも合流して酒盛りが始まった。
⑨ 00:05 その様子を見ながら、我々は店を出て待機することにした。
⑩ 00:27 二人が店を出て、ここで分かれた。
⑪ 00:39 対象者はタクシーで、コンドミニアムに帰って行った。
⑫ 01:00 その後、動きはなかった。
2日目調査時間7時間

3日目 天候:曇天

前日同様、夕方からの調査予定だったが、昼過ぎに所要のため車でトンローを走っていると偶然、カミリアン病院の前で対象者を見かけた。
調査対象時間ではないが、何となく気になったので、先の陸橋下でUターンし、病院駐車場に車を止め動向を伺うことにした。
対象者は病院玄関まで歩き、そこで誰かを待っているようであった。

① 13:15 カミリアン病院に1台のタクシーが入った。
降りてきた女性には見覚えがある。昨夜、一昨夜とカラオケ店で対象者と同席していた女性だ。
自分は車から降り、病院内に入って後をつけた。
② 入口付近で手続きをし、産婦人科の前の椅子に並んで腰かけている。
対象者は、女性をいたわるように付き添う。
③ 13:52 名前を呼ばれた女性と対象者は、二人で中に入って行った。
しばらくして、対象者だけ出てきた。
自分は、その様子を離れた場所に座り見ていた。
調査中ではないので、メンバーもいなければ撮影機材もない。
しかたなく画像は落ちるものの、手元にあるスマホで車を降りた時点から動画撮影をしている。
一旦、撮影を停止して相棒に連絡を入れる。
「悪いが、撮影機材をもってカミリアン病院に来てくれないか」手短に状況を説明する。
④ 14:22 女性が診察室から出てきた。
対象者と並んで座り、なにやら楽しそうに話をしているが、ここからでは聞き取ることはできない。
⑤ 14:36 相棒が息を切らせて入ってきた。
ばれないように撮影を開始しながら今までの流れを説明する。
「偶然にしても、ホント良かったですね」
「ああ、ラッキーだったな。悪かったな、休んでいるところを」
「いいえ、結果が出れば幸いですよ」

⑥ 14:38 再び女性が呼ばれ、対象者と共に診察室に入って行ったので、二人の表情がわかる場所まで移動した。
病院においてある新聞を広げ、顔を隠して待つ。
⑦ 14:49 にこやかな表情で二人が出てきた。そのまま椅子に座り待っている。
そこにナースが来て、なにやら手渡した。
相棒に望遠で捉えるように手で合図を送る。

「見えた!」
日本でいう「母子手帳」に間違いない。
そういうことかぁ。
彼女には対象者の子供が、お腹の中にいることは間違いないようだ。

⑧ 15:11 対象者が女性を抱えるように気遣いタクシーに乗り込んだ。
これ以上、近づくと内偵調査が続いていたので、怪しまれると判断しここで二人をスルーすることにした。

依頼者へ報告
淡々と状況を説明すると依頼者は、号泣しだした。
「遅かった。遅かったのよ。私が悪かった」。

3日目調査時間2時間

【調査3日間19時間】

実家依存症から、夫が自分の家の中で居場所を失ってしまい「家庭内の決定権」を剥奪されたと考えるのは、実家依存症だけではなく妻が「子供にすべて愛情を注ぐ」という場合もある。
すべてが子供中心では、夫は次第に家庭の中で居場所を失ってしまい、風船内の空気のように外に、はけ口を求めるしかなくなるのかもしれない。

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