浮気調査過去事例

実質的共有財産と特有財産

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【調査事例soi34】

依頼者:タイ在住の50代日本人男性(仮名Tさん)
対象者:日本在住の50代日本人女性(仮名Yさん)

『妻は夫が若いときは愛人に、夫が中年になったら友人に、夫が年をとったら看護婦になれ』
とは、アイルランドを代表する画家フランシスベーコンの言葉ですが、今の時代にこんな事を言えば、非難を浴びる事でしょうが当時では名言であると、男女ともに一般社会の人たちの称賛を浴びた時代がありました。

小さなことの積み重ねが溜まり、離婚を決意した妻が『その時』が来るまでひたすら我慢し、目立つことなく着々と準備を進め、「夫の定年」や「子供の独立」を期に離婚を実行するのが「計画離婚」です。
少なくとも「子供にお金がかからなくなるまで」「夫の年金が出るまで」と「離婚時限爆弾」をセットするのだ。
夫にすればそれは突然のことで、狼狽えることだろうが、そのタイミングも含めて今までの仕返しなのである。


2年ぶりに日付が変わる前、自宅に到着しても家人は寝静まって誰も帰りを待っておらず、鍵がかかっていない事だけが救いであった。
そっと扉を開き、家に入りキッチンに向かうとテーブルには一枚の紙が置いてあった。
「おかえりなさい」の言葉でも書いてあるのかと思いきや、
「この家は全て禁煙です。煙草を吸う場合は、家の外にてお願いします」
脱いだばかりのジャンパーを再び羽織い、勝手口から外に出た。
ボワーと赤くなるタバコの火を見つめていると、妙に空しくなった。
(ここは、俺が生まれ育った家、しかし今ではすっかり敷居が高くなってしまって、自分の家ではない感覚になっている)
家人を起こさないように、そっと自室に入り暖房も入れていない寒々とした部屋に入り、静かに布団をかぶった。

翌朝、キッチンに向かう。
「おはよう」
「あなた、ここにサインして印鑑を押してください」
一時帰国して早々テーブルに座ると、挨拶も無しにいきなり離婚届を差し出された。
「なんだよ朝っぱらから突然。昨夜帰ってきたばかりだぞ」
「あなたが帰国するのを待っていました」
「待ってたって、コーヒーの一杯ぐらい飲ませろよ」
「ご自分でどうぞ」
自分でコーヒーを点てている短い時間に色々なことを考えた。
(夫婦とはいったい何なのだろうか。子供たちの将来を優先させるためにタイに行った。結果、二人の娘は良い大学を卒業し、手が離れたのを機にこのありさまかぁ)

 

「お前は何年か考えて準備していたかもしれないけど、俺はたった今そんなことを聞いて、いきなり離婚届にサインしろと言われても心の準備も整ってない。それに子供たちは独立したけど、おふくろのことはどうすんだよ」
「義母さんの面倒は引き続き私が見ます。ですから、財産分与としてこの家をいただきます」
「ちょっと待て、おふくろが人質か?ここは俺の生家だぞ、俺にも考える時間をくれ」
2週間の滞在予定ではあったが、そこは針の筵であり、落ち着けるような雰囲気はなかった。
帰るたびに「この穀潰し」だのと嫌味を言っていた実母は、急に年老いたように小言の一つも言わないことへの寂しさを感じた。


大学受験を控えた長男と、高齢ではあるが元気な母親を日本に残し15年前、奥さんと娘二人を連れてタイにやって来た。

生家は資産家ではあったがバブル時代に寝る間も惜しんで働き、残した資産を不動産投資に回したおかげで、今では日本には十数棟のアパートや貸し駐車場にするだけの資産があり、生活にも困ることはなかった。
移住1年後、長女のインターナショナル卒業を機に、長女と奥さんは帰国することになり結果、学業優秀な下の娘と二人暮らしの生活を余儀なくされた。
娘の下着を洗濯し、干している時にはいつも思った。
(俺は何やってるんだろう。日本では一時期ではあるが時の人であったにもかかわらず、今では娘のパンツまで干している)

この時には奥さんの「離婚爆弾」はすでにセットされていたのかもしれない。
第一弾、第二弾は上手く行った。第三弾の仕掛けとして、下の娘をタイに残してきたのには、きちんとした計画が二つあったのかもしれない。
一つ目はあと、2年でインターを卒業することができ、欧米への留学の道も開ける。
二つ目は夫を自由にさせないという狙いがあった。
完璧に計算された長期にわたる「離婚爆弾」のセッティングは終わっていた。

ほっといても人が集まってくるほどの人望があり、面倒見の良い親分肌の夫が日本に居れば、せっかく築き上げた財産も、友人のために湯水のごとく使われて、三人の子供たちが大学を出る前に財産を食いつぶされてしまうかもしれない。
であるならば、物価の安いタイで娘という鎖をつけておくことによって、財産を減らすことが防げると考えたとしても不思議ではない。
「義母の面倒は引き続きみます」というのも、義母名義でも複数の不動産物件を取得しており毎月、相当の不動産収益があるので、義母が生きている間「金の生る木」なのである。
とくに最近は「痴ほう症」の症状が見え始め、判断能力を失いつつあることは傍にいる奥さんが一番分かっている。

離婚になれば、婚姻中にお互いが築いた財産を清算する必要が出てくる。
財産分与の対象となる財産は「共有財産」と「実質的共有財産」であるが、たとえ名義は一方の配偶者となっていても、他方の協力があってのことであり、潜在的に夫婦共有財産と考えられ、妻が職業を持っていた場合も、持っていなかった場合も同様となる。
しかし、結婚前から夫が所有していたアパートは『特有財産』となるので、離婚による財産分与の対象にはならない。
また、当然のことながら義母名義の不動産資産も対象とはならないが、それでも離婚による財産分与となれば数億円単位になる可能性がある。

離婚することに対しては気持ちは固まった。
妻には結婚生活二十数年の間に、貯め込んだ数千万円にも上る、隠し預金があることを夫は知っている。
すんなりと生家を手放し、協議離婚で終わらせた方が良いのか、あるいは家裁による調停に持ち込んだ方が良いのか。
また、妻の言う通り実母を今まで通り預けたほうが実母も幸せなのか、それとも自分がタイを離れ母親の面倒を見たほうが良いのか考えている。
仮に妻に男の影があったとしてても、今更どうこうという気持ちはさらさらないが、財産分与に大きく影響を与えることになれば話は違ってくる。
夫にしてみたら寝耳に水な話で、2年ぶりに帰国した際に急に降って湧いた話なので、この2年の間に何があったのか、調査してほしいというのが今回の依頼である。依頼者とは古くからの友人で、大親友からの依頼に断る理由は見つからない。


【調査開始】1日目
 天候:曇り

今回は、日本国内の調査ということで、出向いた調査員は二人となった。
スワンナプーム空港から直行便で成田に到着後、京成ライナーに乗り東京まで戻って新幹線で移動した。
出迎えてくれたのは依頼者の幼馴染であり、夫婦のことを長きにわたり熟知している有能な弁護士である。
今回は、この弁護士(B)が調査に協力してくれることになった。

① 22:05 Bさんの運転で対象者の自宅に到着
すでに就寝しているのか、街灯以外の灯りがついていない。
② 現地確認を完了したので、張り込み場所に適した場所を確定した。
翌日Bさんの事務所にお邪魔するアポを取り、Bさんに送ってもらい相棒と二人、予約していた宿に戻り翌日からの作戦を練った。

2日目 天候:晴れ

① 07:00 Bさんが手配してくれていたレンタカーにて対象者の自宅に到着。
② 07:22 洗濯物を干している対象者の姿を確認。
10年以上前に自分も一度だけあったことがあるが、中年太りが始まったかに見えるが相変わらず美人には変わりない。
③ 08:18 義母と対象者が家から出てきた。
朝の散歩の様で、対象者が義母をいたわるように、ゆっくりとした歩調で並んで歩く姿は、本当の親子の様である。
お義母さんも、年老いたとはいえ立ち姿に品を感じる。
我々は距離を取りながら徒歩で尾行を開始した。
息子名義のアパートと自己名義のアパートを草むしりしながら、ゆっくりと一周し2時間程の時間をかけて周る。

④ 10:46 自宅に戻った。
⑤ 11:30 相棒を現地に残し弁護士(B)さんの事務所に赴いた。
自分たちが到着前から、気にかけてくれていたようで、Bさんから有力な情報を得ることができた。
(1)週2回、隣町のスーパーでパートタイムをやっている。
(2)勤務時間は10:00~16:00
お金目的のパートタイムではないことは明らかである。
「何かあるとすれば、このタイミングの可能性が高いですね」
「はい。自宅、全アパートの土地建物それぞれの謄本を全てあげていただけますか」
「全て準備できています」
「流石ですね。それと奥さん名義の銀行口座の確認もお願いできますか」
「了解しました」
「私達は対象者の張り込みに専念いたします」
「わかりました。私は奥さんには顔がばれていますので裏方に徹することにします」
「よろしくお願いします」
⑥ 13:12 コンビニで二人分の弁当を買い、相棒と合流した。
「弁護士Bさんの情報では、おそらく今日は動きがないはずだ」
「では、今のうちにパート先の下調べをしておきますか」
「そうだな」
⑦ 14:28 パート先のスーパーはすぐにみつかった。
朝でもないのにバックヤードには、鮮魚トラックが数台出入りしている。
広い駐車場に車を止め買い物客を装い、店内を見て回ることにした。
大きなスーパーで品揃えも多いが、特に新鮮な魚が評判のようであるが、対象者がこのスーパーのどの部署で働いているのかはわかっていない。
⑧ 17:11 対象者宅に到着した。
⑨ 20:00 何の変化もないので今日の調査は終了することにした。
⑩ 20:44 ホテル近くの居酒屋で相棒と食事をしている時に、タブレットで対象者の本名でSNSをチェックするとヒットした。
更新頻度は低く、息子さんや娘さん達と一緒の投稿が多いが、この2年間の間に3回も海外旅行に行っていることがわかった。
全て自撮りの写真ではなく第三者も一緒に行っているようで、旅行中の写真には子供たちの姿はなく、友人との旅行であるならば、一枚ぐらい友人の写真が投稿されていてもおかしくないが、それが一枚もないのが引っ掛かった。
⑪ 22:13 現地時間はまだ20:13だから問題ないと思い、依頼者である友人に無料通話で確認することにした。
状況を話すと
「旅行の件は、今回帰国した時に俺も初めて知ったのよ。それもたまたま嫁いだ姉ちゃんに電話をして、一時帰国のことを伝えた時にさ」
「そうなのか。その間おふくろさんは、どうしてたの?」
「そんで、姉ちゃんがわざわざ田舎から出てきて、旅行の間、姉ちゃんがおふくろの面倒を見てたんだって」
「そうか、わかった。引き続き調査するよ」
「よろしくお願いします。何かわかったらまた連絡してください」

3日目 天候:晴れ時々曇り

① 09:00 対象者の自宅前で張り込みを開始する。今日はパートに出る日のはずだ。
② 09:23 対象者が運転する乗用車が、出てきたので尾行を開始する。
③ 09:49 パート先のスーパーに到着。我々はしばらく車内で待機することにした。
④ 10:30 店内に入店し対象者を探すと、お惣菜屋の中に姿があった。
30代の男性店長と対象者、それに60代のパートのおばちゃん、3人だけで切り盛りしているようだ。
店内にあるテーブルに腰かけ、しばらく様子をうかがうことにした。凝視するわけにもいかないので、相棒と交互にチラ見しながら監視を続けた。
⑤ 12:42 昼の忙しい時間帯が終わり、商品棚を整理しながら夕方の準備に入る間に食事の様だ。
パートのおばちゃんの食事が終わり、ショーケースの向こう側に店長と対象者が並んで座り笑顔で食事を始めた。
(うん?)
パートのおばちゃんや周囲を警戒しながら、店長が対象者のお尻を触ったのが見えた。
対象者も周囲を気にし、笑いながら店長の手を軽く叩いた。食事をしながらも、何やらヒソヒソと話をしている。
(これは怪しい関係かもしれない)
⑥ 15:44 新たに交代のパートのおばさんがやってきた。
対象者は店長から透明な容器を渡され、そこにお惣菜を詰め始めた。
⑦ 16:02 店長やパートさんに挨拶をして、店内で夕食の買い物を済ませ駐車場に止めた車に向かった。
⑧ 16:31 自宅駐車場に車を止め、家の中に入って行った。
⑨ 20:00 その後、動きはないので調査終了した。

4日目 天候:晴れ

① 08:00 前日までと駐車する場所を変え、対象者の家が見える場所にて張り込みを開始。
② 08:36 前々日同様に二人は仲良く散歩に出かけた。
③ 10:11 対象者が散歩にでかけ、尾行中に弁護士のBさんから連絡があった。
「口座の調査が終わりました」
「いかがでしたか」
「弁護士会を通じて調べたのですが、複数の銀行口座に約2000万円強、他に3人の子供名義の口座に約500万円ずつ合計3500万円以上の貯蓄がありました」
「すごいですねぇ」
「気になったのが、お金の動きで渡航履歴と照合しますと、旅行の度に毎回200万円近く引き出されています」
「一週間程度の旅行で、一人で使うには多すぎる金額ですね」
「これはあくまで推測ですが、同行者の費用も対象者が出しているような気がします」
「そうですね」
パート先で見た情報を提供すると、
「確かに気になりますね。その店長を少し調べてみましょうか」
「お願いします。我々は対象者に動きがなければ、お惣菜屋の閉店を待って店長を尾行して見ます」
「了解しました」
③ 10:40 散歩を終えた二人が戻った。
④ 17:20 対象者に動きがないので、スーパーに向かうことにした。
⑤ 17:44 店内のテーブルに腰かけ、様子をうかがう。
⑥ 19:00 パートのおばちゃんに店を任せて店長が帰宅するようだ。
⑦ 19:22 先回りをして車内で待機していると、店長が出てきて車に乗り込んだ。
車両が動き出したので、尾行を開始する。
⑧ 19:51 店長の車は公園駐車場に入って行った。
我々は駐車場には入らず、そのまま通過させしばらく時間を潰すことにした。
⑨ 19:58 店長の車が入った駐車場に入り、距離を置いて駐車し様子を見る事にした。
⑩ 20:03 一台の車のヘッドライトが、近づいてきたのでシートを倒して隠れた。
静かに状態を起こし、車の車種とナンバーを確認する。
対象車の車だ。
対象者は車を降りて、店長の車の助手席に乗り込んだのを確認。

⑪ 20:15 ドアを開けても車内灯が点灯しないように、スイッチを切りゆっくりと静かに車を降りた。
闇夜に乗じて店長の車の死角から、二手に分かれてゆっくりと慎重に近づいた。
気温が下がり、エンジンを切られた車内は人息で曇ってはいたが、中の様子は確認することができた。
絡まった被写体をストロボ撮影するわけにはいかないので赤外線カメラで撮影した。
画像は落ちるものの、艶めかしい姿を撮影できた。
⑫ 20:32 足音を立てることもなく、車内に戻り加増を確認しその後の状況を見守る。
⑬ 20:46 店長の車から対象者が降り、簡単に身繕いをしながら自分の車に戻った。
店長の車に続いて、対象者の車が公園駐車場から出て行った。
⑭ 21:17 途中、コンビニで簡単な買い物をして自宅に戻った。
⑮ 22:00 今日の調査を終了した。

5日目 天候:快晴

① 09:00 前日とは駐車場所を変えて、対象者を見張ることにした。
② 09:22 対象者がパート先に向かうため出てきた。
③ 09:43 パート先に到着した。
④ 10:03 店内に入ろうとしたときに電話が鳴った。
弁護士のBさんからである。
「店長を調べましたら、渡航履歴が対象者と一致しました」
「そうですか、やっぱり」
昨日の対象者の行動を逐一話をした。

「なるほど、完全にクロですね。それと店長には妻と二人の子供がいることもわかりました」
「今、流行りのダブル不倫ですかぁ。お疲れさまでした。依頼者にはすべてを報告して調査を終了いたします。本当に助かりました、ありがとうございました」
「お役に立てて何よりです。奴にもよろしくお伝えください」
⑤ 11:00 帰国のための航空チケットを予約して、親友である依頼者に電話をすることにした。
「そうですか、ありがとうございました。それにしても車内で情事とはいい年をしてせこいことしてんなぁ」
「そうじゃないと思うよ。おふくろさんの世話があるから、長い時間一人にさせることが、できなかったんじゃないかな。だから、コンビニに買い物に行くって出かけて、コンビニ感覚で͡コトを済ませてきたんじゃないのかな」
「なるほどね。好きになった男とも、みっちりやれる時間を与えてなかったんだ。そう意味でも奴にもかなり迷惑をかけてんだなぁ。可哀そうなことしちまってたのかなぁ」
「そうとも言えるな。これからのことは、帰ってから相談に乗るよ」

【調査時間】5日間 45時間
(プライバシー保護のため社名や個人名は全て仮名とし、一部に脚色を施しています。また、文中での写真はイメージで本件とは関係ございません)

 

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